症例報告レポート ふわふわしためまいが続く

からだのお話

当院にPPPD(持続性知覚性姿勢誘発めまい)と診断されて来院した女性(年齢29歳・職業 会社員)の症状改善と経過をご紹介します

ご来院時の症状

半年くらい前から、特に思い当たる理由なく頭がふわふわする感覚がある。仕事中に座っていてもふわふわして仕事に集中できず、歩くと足元が不安定な感覚がある。

ずっとデスクワークをしていると、夕方くらいから更に酷くなり、愛犬との散歩が難しい。首と肩のこりは慢性的にある。1年前に転職してから自宅でリモートワークを週5日している。

痛みが出てからの経過

耳鼻科を受診したところ、PPPDではないかと言われ薬と運動を勧められたが、歩くとふわふわするため運動できていない。

ネットで検索すると抗めまい薬が効かないケースが多いと知り、他に何か改善法はないかと調べてオステオパシーと鍼灸に興味を持ち、当院に来院した。

検査と身体の状態の分析

  • 姿勢分析・・閉眼時に身体が少し揺れる、頭位はかなり前方にあり猫背姿勢
  • 立位重心デジタル分析・・やや右重心・両足つま先重心
  • 歩行重心デジタル分析・・右の歩幅がやや狭い、重心移動はスムーズ
  • 閉眼足踏みテスト・・前方移動、回転は右に30度
  • 目の動き検査・・両眼とも上を見ると眩暈がしそうになる・上を見づらい
  • その他・両側ライトテスト、アドソンテスト陽性、首の筋肉の硬さ・開口しにくい(日常的に食いしばりの自覚あり)

施術方針・施術内容

施術内容は

  • 猫背姿勢の状態⇒歪み改善にアクティベータ、全身調整に加えて顎のアジャストを行う
  • 検査から後頭下筋、顎二腹筋に症状が関連する可能性が高い⇒トリガーポイント鍼を選択。
  • 目の動き、顎の食いしばりによるアゴと首の筋肉の緊張⇒オステオパシーで蝶形骨と下顎骨を調整

※PPPDには有酸素運動が推奨されるため、めまいがあっても座ったまま出来るエクササイズを何種類かお伝えした

その後の経過

  • 1回目の施術後、慢性的にあった首と肩こりが楽になる
  • 3回目の施術翌日から仕事中のふわふわ眩暈が軽くなった感覚があるが、歩くとまだふわふわする
  • 6回目の施術後、仕事中のめまいは感じなくなった、歩きやすいと感じる
  • 8回目の施術後、歩く時のめまいが全くない日が数日続くようになった

現在

ふわふわしためまいは改善して、愛犬と毎日楽しく散歩できている。年末に向けてデスクワークが増えるため、めまい防止と首のコリ改善のため2週間に1度メンテナンスで通院中。

当院からのコメント

持続性知覚性姿勢誘発めまい(Persistent Postural-Perceptual Dizziness, PPPD)は、最近になって定義された新しいタイプの慢性めまい症です。

特徴は

①3か月以上ほぼ毎日続く、ふらつき感や揺れているような非回転性のめまい

②立っているときや体を動かしたとき、人混みや車の流れを見たとき 悪化しやすく

③雲の上を歩いているような不安定感揺さぶられるような感覚が常に持続する

④夕方や夜になると悪化していく

などが挙げられます

原因はまだ良く分かっていませんが

①良性発作性頭位めまい症などの後に起こることが多い

②耳の病気の後などで耳と脳のバランス機能の調整異常が長く続くと起こりやすい

③強いストレスや不安が発症に関わることがある

などが関連すると考えられています。

抗めまい薬が無効な例が多く、耳鼻科では有酸素運動や耳のリハビリを勧められるケースもあります。

個人的には、めまいでご来院いただ患者様の多くが、ストレートネックや首のコリ、あごの食いしばりの症状を併発しているように感じます。

姿勢や歩行時の歪みをアクティベータで改善しつつ、オステオパシーで蝶形骨や下顎骨、後頭骨を整えて、トリガーポイント鍼で首やあごの筋肉をピンポイントに施術できたことが、難しい症状の早期改善につながったと考えられます。

当院では、詳細な検査で複雑に絡んだ症状の本当の原因を見つけて最短でスムーズな改善を目指します

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